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サンプリング周波数の変換を行う際に現れるダイアログです.
音声については,デフォルトの設定でも比較的高品質だと思うので,
上級者以外はサンプリング周波数以外のパラメータは操作しなくても問題ないと思います.
ただし,高品質な代わりに処理が少し遅いですので,
CPUパワーがないマシンを使っている場合には,以下の説明を参考にパラメータを変更してみて下さい.
なお,楽音の場合(MP3などの音楽ファイル)には,デフォルトの設定では品質が低く感じる場合があります.
この場合には,サイドローブの値を80dB以上の大きな値にしてみて下さい.
- サンプリング周波数
- 変換後のサンプリング周波数を指定します.
48kHzから44.1kHzへの変換などのように,最大公約数が小さい場合は
変換後のサンプリング周波数はこの数字に一致しないことがあります.
どれだけ誤差を許すかは,許容誤差で設定することができます.
- 正規化カットオフ
- ローパスフィルターの正規化カットオフ周波数を指定します.
1.0がナイキスト周波数(サンプリング周波数の半分)を示します.
この値を小さくするとより多くの帯域がカットされます.
あまり大きくすると折り返し歪み(エイリアシング)が発生するので注意して下さい.
0.9から0.95あたりの値がお勧めです.
- 正規化遷移域
- ローパスフィルターがどれくらいの帯域幅で減衰するかを正規化周波数で指定します.
1.0がナイキスト周波数を示します.
この値を大きくすると,ゆるやかに減衰するローパスフィルターとなります.
あまり大きくすると折り返し歪みが発生するので注意して下さい.
0.05から0.1あたりの値がお勧めです.
- サイドローブ
- ローパスフィルターのサイドローブの高さを指定します.
サイドローブは,ローパスフィルターのカットオフ周波数以上の周波数の成分をどの程度減衰させるかを示します.
この値が大きいほど高域の減衰量は多くなり,折り返し歪みを低減できます.
ただし,値を大きくすると,処理時間が増えることがあります.
音声においては,
処理時間を優先する人は40dB程度,品質を気にする人は50から60dB程度,
音にはかなりうるさいオーディオマニア(^^)であれば80dBあたりの値がお勧めです.
80dBでも折り返し歪みが聞こえてしまうゴールデンイヤーの人は,
私の本業の研究で,音声品質の主観評価をやってますので,その要員として是非参加して下さい(^^)
なお,楽音においては,この値では不十分で,場合によっては100dB以上にする必要があります.
- ゲイン
- サンプリング周波数変換時に振幅の大きさを変換するときの重みを指定します.
1.0であれば変換されず,1以上では振幅が大きくなり,1以下では振幅が小さくなります.
この項目はバージョン0.6.1から加わりました.
- 許容誤差
- 変換をどれくらい正確に行うかを設定します.
小さいほど誤差が少ないことを示します.
変換後のサンプリング周波数が許容誤差の範囲内で誤差を持つことになります.
48kHzから44.1kHzへの変換などのように最大公約数が小さい場合には,
許容誤差を大きくすることにより処理速度を速くすることができます.
また,最大公約数が小さいときに,許容誤差が極めて小さく,
かつバッファー長が長い場合には,大量のメモリーを消費します.
48kHzから8kHzなどのように最大公約数が大きい場合には,
許容誤差を大きくしても,速度が変化したり,誤差が増えたりすることはありません.
- バッファー長
- 処理に用いる最大のバッファーの長さです.
これを長くすると処理時間が短縮されることがありますが,メモリの消費量が増えます.
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Last modified: "2004-07-24 16:32:07 hideki"